FOLLOW US
  • Instagram
  • Facebook

家具組合とは

100% Made in Sanuki Project

香川県家具商工業協同組合の背景

昭和33年、当組合設立時は高度成長期にあり、この地香川は日本有数の家具の産地として、中でも讃岐漆器は伝統工芸として発展してきたこともあり、活気に満ち溢れていたそうです。
時代は昭和から平成へ。その頃から安価な海外製品が市場を淘汰し続け、国内の家具産業界は価格競争に疲弊し徐々に減少。近年では当組合加盟各事業者も高齢化が進み、後継者問題も大きくのしかかり、事業縮小や廃業により製造事業者も年々減少。今現在の組合員数は、工業:7社・商業:2社の合計9社となっています。
厳しい経営環境の中、私たちはそれぞれの得意分野で技術技能やデザインに磨きをかけ、新しい技にチャレンジしながら、「技能の継承と進化」に取り組んできました。

家具組合のビジョン

ウッドショックとコロナ感染拡大以降、ライフスタイルや働き方が大きく変化し、昨今のロシアのウクライナ侵攻、円安やエネルギー高騰など、混乱の時代と強く感じています。わたしたちのものづくりも大きな局面を迎えています。

「変化に振り回されず、讃岐の家具職人たるものづくりを進化させ、極める」
「真のメイド・イン・ジャパンだけでなく、メイド・イン・讃岐と呼べるものづくりを追求し、地産地消、地域社会に貢献したい」

こんな思いを強く描くようになりました。

100% メイド・イン・讃岐プロジェクト

家具や内装材向けの木材は主に広葉樹ですが、その約8割が外国産広葉樹であり、国産家具といえども、素材は外国産材というのが現状です。
コロナウィルス感染拡大によりライフスタイルも大きく様変わりし、ステイホーム・リモートワーク中心のウィズコロナ時代となった今、またSDGsの取り組みが社会的に必須となってきた現在においては、家具の産地や素材に対しても市場は強い関心とこだわりを持つ層が増えており、「純国産」と呼べる家具に対するニーズは高まっています。
こうした状況下で、当組合は香川県産広葉樹を積極的に活用し、香川県の職人がつくる「100% メイド・イン・讃岐」と呼べるブランドを立ち上げることにしました。しかしながら、これまで香川県では広葉樹はシイタケ原木や薪くらいにしか活用されておらず、計画的に伐採されるものでもないため、広葉樹間伐材の確保~製材・乾燥を経て私たち作り手が活用できるしくみを作らなければなりません。
また、SDGsの持続可能な事業開発の目的として、森林再生と林業の活性化、林業や家具製造事業者双方で新しい雇用の安定と創出をも図るためには、香川県森林組合連合会との連携が必要不可欠です。
商品開発に着手するにあたり、「伐採~製材~乾燥」このプロセスを、香川県森林組合連合会と製材業者・乾燥業者に委託し、しくみづくりから始めました。
また、樹種の特性調査や製法相談を香川県産業技術センターに依頼します。

香川県の樹木は比較的温暖な気候に恵まれ、ゆっくり育ちます。例えば、コナラという樹種は、同じブナ科コナラ属である北海道産ミズナラより重硬な性質を持っています。節や割れなどの欠点もデザインとして活かします。
板巾15cm未満の部位などは、椅子のフレームや雑貨づくりに。コナラ・ヤマザクラの端材は、「木育」素材として知育玩具や木のおもちゃに使い、木そのものに触れる機会が少ない現代の子供たちや親たちに“地元かがわの木”を体感してもらい、森の動物たちの生態や林業について学ぶ機会を創出したいと考えています。
大量に搬出される木材ではなく、大きさもマチマチなので量産はできませんが、むしろ希少性を優位性と捉え、「オンリーワンの家具」をじっくり作っていきます。

木に携わる仕事をしてきたが、これまでまったく接点が無かった各事業者。
シイタケ原木や、薪・炭くらいにしか活用されてこなかったコナラ・クヌギ・アベマキなどの広葉樹は、総じて「雑木」。
伐られても、そのまま山に放置されている広葉樹が多く存在することを知る。なんともったいない。

調べたが、これら「雑木」を家具づくりに使う前例が無い。
コロナ渦・ウッドショック渦の中で大きくなった「100% メイド・イン・讃岐」への強い思いに、少しずつ共感共鳴が始まる。
川上から川下までの仕事が「線で繋がる」 誰もがはじめての、新しい取り組み。
苦労や手間はみんなの付加価値。森の整備や雇用の安定にも繋がる、サスティナブルな取り組み。
いま、世界中で重要視される、SDGs 持続可能な社会づくりへの取り組み。

わたしたちも始めよう。
みんなの力で 「メイド・イン・讃岐 プロジェクト」

持続可能な循環型社会をつくる

日本の国土の2/3は森林です。
だからこそ、森と共生するしくみづくりが、持続可能な社会づくりに繋がると考えています。
木は再生可能で循環して使える貴重な資源。
「伐って、使って、植えて育てる」この循環に携わる各事業者がはじめて連携し、この「100% メイド・イン・讃岐 プロジェクト」を推進させ、ものづくりを通してこの活動をPRし、木とふれあい、木に学びながら、雇用の安定と創出、地場産業の活性化と森の再生を具現化し、誰もが心豊かに笑って暮らせる社会を目指します。

森の整備は大切です

近年、長雨や集中豪雨による土砂災害が毎年各地で発生したり、冬になるとクマやイノシシやサルが畑を荒らしたり人に危害を加えたりする被害が増えるのは、森が壊れて動物たちが暮らせる里山が荒廃しているからです。
このプロジェクトでは、森の整備・再生も大きなテーマです。